「締結・接合・接着部のCAE用モデリング及び評価技術の構築」分科会 WG1ボルト締結に関する勉強会 議事録 2006/07/27 文責:中嶋 ■参加者 住吉(新キャタピラ三菱)、三輪(サンデン)、柴田(トヨタ自動車)、 前田(富士ゼロックス)、胎中(オリエンタルランド)、花田(小松製作所)、 服部(岐阜大学)、三好(株式会社インサイト)、吉村(NPO-CAFE)、 高張(NPO-CAFE)、小方(小松製作所)、奥村(トヨタ自動車)、 泉、中嶋、木村、武、大石(東京大学) ■配布資料 ・Fordの取り組み(エンジン組み立て解析)(泉) ・ボルトの設計の練習問題(有限要素法解析ボルト・ナットのモデリング)(泉) ・ボルト締結のFEモデリングテクニック例(熱応力解析の利用・接触解析の利用)   ・ボルト締結のFEモデル化テクニック例(@熱応力解析の利用A接触解析の利用)(吉村) ■PPT  ○ボルト締結の3次元有限要素法解析(泉) ・ボルトとリベットの剛性比較 ・摩擦係数と軸力による剛性比較 ・岐阜大学の実験  ○緩み止め部品解析の紹介(泉)   ・ダブルナット・ばね座金など ■要望整理 1、剛性のモデリング 1-1 ビーム(MPC) 1-2 リベット(ソリッド、接触) 線形・非線形 2、ゆるみのモデリング 2-1 ばらつき・感度解析、 2-2 偏心荷重・熱負荷 2-3 接着剤(荷重域・温度) 2-4 磨耗・表面仕上げなし・摩擦係数変化 ・上記事項を研究のテーマとして具体的な計画を立てる。 ・オープンにできる適用題材(例題)を出してくれる人を募集 ・オープンに出来ない場合は、研究室で応相談 (質問・要望・意見など) ・一枚板と二枚板の違いとは? ・構造解析の一要素としてのボルトを知りたい。ボルトの強度より緩みが知りたい(らせんを切るしかない)。 ・電子デバイスで使われるような、ドリルで組み立てる、ねじ山を作りながら締結するボルトはどう扱うのか?インパクトレンチ(締め付けトルクと軸力の関係?)の取り扱いは? ・トルクではなく角度で締める場合は? ・アセンブリとしてのボルト解析(簡略化)と緩み現象のボルト解析(詳細化)は別物 ・静摩擦を解けるのか?-->難しい ・ビーム要素を用いた場合ねじりや曲げのモデリングは難しいのではないか。-->6軸のばね定数データベースを構築できるか?(服部先生) ・ボルトの締め付け順序による締結力の分担の変化についてはビーム要素で十分可能 ・締め付けと軸力の関係を非常に細かく見ていっても実用上は意味がないのでは?(ねじれの影響は小さいのでは?) ・非線形の影響というのはあるのか?(実用上は線形の範囲で設計してあるはず)←(しかし安全裕度を求める際は解析が必要)(実際に緩みは発生している) ・軸方向荷重のゆるみは、被締結物間が開かないために線形範囲で設計しなくてはならない。 ・軸直角方向に関しては、滑りをある程度許容したい(服部先生) ・中心軸からずれた偏心荷重に対する緩み解析も必要。ただし、有限要素法と実験結果を比較したいが実験結果がない ・ゆるみや剛性などを規格のサイズですべて行い、データベースの構築すれば有効ではないか?-->使ってくれる人がいるか? ・複数のボルトの適切な締め付け順序解析(ガスケットを含んだ解析)(例えばフランジ上に8本のボルト)は重要 ・ゆるみ止めという観点からだと接着剤の有効範囲を明らかにして欲しい? ←(剥離をする・しない、剥離した場合ゆるむ・ゆるまない) ・建築は表面仕上げが雑(1mm程度は普通)・ボルトの本数は多めに設定してある・ゆるんでも平気・折れなければよい(一回の大きな地震に耐えればよい) ←→ ゆるむと加わる荷重が大きくなるため疲労が心配(オリエンタルランドのアトラクションなど) ・締め付け最中に表面処理が剥離して摩擦係数が変化・締め付け速度で摩擦係数が変化・油潤滑での摩擦係数変化 ・想定しうるばらつきを加えた場合の滑り要因を求めるのは面白いかもしれない(表面粗さなど)