メッシュジェネレーション手順
メッシュジェネレーションの部分のみについて、いくつかの例を示す。メッシュデータの部分をクリックするとデータを入手できる。これらのコマンド群の後ろに、各システム固有の境界条件や、解析条件を付けた後、ファイルに落すことにより解析することができる。なお、各例題の図において、黒丸印は特徴点を、その横の数字は特徴点番号を示す。また各辺の上の数字は辺要素番号を、[]内の数字はその辺要素上の分割数を示す。これらのデータはpre1,pre2に共通で、いずれで動かしても動作する。
- 副分割領域が一つで四辺形とみなせる単純な場合[メッシュデータ]
分割結果
説明
- メッシュ分割は四辺形とみなす領域に対しておこなう。ただし、この領域の各辺は、直線と円弧の任意の組み合わせであってよい。ただし、相対する辺の分割数の総数は一致していなければならない。
- 特徴点は、XY座標もしくはrθ座標のいずれかで定義する。詳しくは各プログラムでhelp,XYpointを実行すること。
- ここの例では、4点ともrθ座標で定義している。
- EdgeDefコマンドで辺定義の際に、辺の両端の特徴点がrθ座標である場合には、その辺は両特徴点を通過する円弧として認識する。両特徴点の中心座標と半径が一致しているときは、完全な円弧となる。中心座標と半径が異なっているとき、両特徴点間で、これらの値について内挿された曲線と解釈される。
- メッシュ密度の調整をする方法[メッシュデータ]
下図で辺番号は記載していないが、特徴点0,1の間を辺番号0とし、以下反時計周りに1,2,...9まで番号付けをしている。
分割結果
説明
- 四辺とみなす領域の各辺は、任意の個数の直線と円弧で構成されていてよい。従って、メッシュ密度を高めたい近傍の境界辺上に特徴点を設け、その上の分割数を大きくすると、メッシュ分割の際に内部に反映されるので、メッシュの粗密が発生する。
- EdgeDefによる辺定義の際、一方がrθ座標で他方がXY座標のとき、両者の間は直線により接続するものと解釈される。
- この場合、四辺とみなす領域の各辺は複数の辺要素で構成されるので、Edge4コマンドによる領域定義の際に、4つの辺の辺要素の内訳を辺要素番号を用いて定義する。詳しくはEdge4をhelpにより参照のこと。
- Edge4による辺の定義の際、連続する辺要素が領域を反時計周りに取り囲むように定義する。
- 副領域が複数の場合[メッシュデータ]
図中丸印の数字は副領域番号を示す。
分割結果
説明
- Edge4,Gen4,Regular4を一組として繰返し実行することにより、副領域が発生され、かつ結合される。ただしバンド幅は広がるので、必ず後方でOpnumの実行が必要。
- 各副領域の辺は、複数の円弧、直線の組合せから構成されていてよい。
- Edge4による領域定義の際、必ず境界領域は必ず反時計周りとなるよう定義しなければならない。もし、辺要素の定義が逆方向を向いている時、辺要素番号の符合を逆転すると逆方向を指示したことになる。
- この繰返しにより、副領域の数をいくらでも増やしてゆくことができる。
- 副領域が三角形の場合[メッシュデータ]
分割結果
説明
- 三角形とみなす領域に対して、同様に分割できる。各辺は複数の辺要素から構成されていてもよい。
- 各辺の分割数の総数は一致していなければならない。
- 他の四辺形副領域などとリンクできる。
- デラウニー三角分割[メッシュデータ]
分割結果
説明
- 節点発生した後に、Regular4コマンドによって規則正しいメッシュを構成することもできるが、Delaun4コマンドによりDelaunay三角分割によってメッシュを構成することができる。この場合、メッシュの形状は最も正三角形に近い形となるように生成されるので精度上は、有利である。
- ただし、Delaunay三角分割法は、上図の辺0のような、凹領域に対して領域外であることを認識できないので、このようなメッシュを構成してしまう。これを防ぐためには、Delaun4コマンドを実行する際に、このコマンドの引数として凹領域の辺要素番号を指示する。上図の場合、Delaun4,0と指示する。これにより上図の分割が得られる。